著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

症状はなかったのに…「突然」のウソ 原因は過去にある

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■むちゃくちゃな生活を5年以上続けると危険

 心筋梗塞は心臓の血管が詰まる病気。不整脈でもない限り、ある日突然詰まることはないのです。必ず過去の経験が関係している。つまり、“負の遺産”です。

 エビデンスがあるわけではありませんが、私の経験からあえて数字を出すならば、むちゃくちゃな生活が1~2年くらいであればまだ大丈夫でしょう。しかし、5年ほどむちゃくちゃな生活をしていれば、それはかなりの確率で“負の遺産”として残ります。食生活だけではありません。ストレスが高い日々が続いていた、仕事が忙しく睡眠時間が少ない日々が続いていた、という場合も同じです。

 Aさんのケースでいえば、20代の生活による“負の遺産”が大きかったのでしょう。血管は、健康的な生活をしていても、年齢と共に硬くなります。負の遺産がある人は、早い段階で血管が硬くなっている可能性が高い。もともと血管が硬いところからスタートすれば、その後に規則正しい生活に変えたとしても、よほど気を付けていなければ、ほかの人より心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高くなってしまうのです。

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