著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

大腸がん早期発見の要 検便の「偽陰性」を防ぐ3つの工夫

公開日: 更新日:

 大腸がんは血管が豊富で、腫瘍の表面から出血したり、便が通過する時にこすれて血が出たりします。便に含まれる血液成分のヘモグロビンの有無をチェックするのが、検便です。温度が高いと、便に含まれる細菌がヘモグロビンを分解してしまいます。冷蔵庫保存はそれを防ぐのです。

 でも、それだけでは不十分。提出日の持ち運びは保冷剤と一緒に。特に通勤時間が長い人は、なおさらです。

■ビタミンCの取り過ぎにも注意

 もうひとつは、採取日。便は、2日分採取しますが、ベストは検査の当日とその前の日。せいぜい前々日まで。実は、ヘモグロビンは時間が経つにつれて壊れるという不安定な性質。説明書には検査日から1週間以内と書かれていても、検査日に近い方がいいのは、そういう理由です。

 今週末の東京は最高気温が30度を超えるといいます。

 電車の中は冷房が効いていても、キットを入れたカバンは体に密着していることが多い。だから保冷剤で低温をキープすることが、正しく検査をする上でとても大切なのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された