著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

大腸がん早期発見の要 検便の「偽陰性」を防ぐ3つの工夫

公開日: 更新日:

 3つ目がビタミンC。ビタミンCは、ヘモグロビンの作用を相殺する性質があります。採取の前に果物やサプリなどでビタミンCを取り過ぎると、偽陰性になるリスクが高いでしょう。

 進行がとても速いタイプもありますが、一般に大腸がんは進行が遅く、3年ほどは無症状。それでも、「毎年、検便を受けていたのに、見つかった時は手遅れ」といった悲劇を耳にすることは珍しくありません。そんな悲劇の裏に、このような事情が影響している可能性は否定できないのです。

 1回の採便で大腸がんが見つかる確率は45%ですが、2回で70%にアップ。理論上は、3年続けて受ければ、97%の発見率に上昇します。古くさくても有効性は明らかですから、偽陰性を防ぐ工夫が大切です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…