声を出せない生活によって失った高音の「ド」を取り戻せた

公開日: 更新日:

 2万人に近い死者を出した東日本大震災(2011年3月)から8年が過ぎた。現在なお、仮設住宅に住む家族がいるが、カラオケなど音楽の力で入居者たちの健康と、日常生活の活性化を牽引しているケースを紹介しよう。

 福島県二本松市安達運動場に、240戸の仮設住宅があった。ここに「福島県レクリエーション協会」(本部=福島市)が、音楽レクリエーションを導入している。

 50年の歴史を有するこの団体を昨年、「日本音楽健康協会」(東京・五反田)が、毎年実施している「音健アワード」の受賞作品として「音楽レク実証部門」の優秀賞を授与している。

 具体的にどのような活動を展開しているのか。

 福島県レクリエーション協会の常務理事、佐藤喜也氏が言う。

「仮設住宅の部屋を仕切る壁が薄い。声が筒抜けの状態で、そのために、家族の会話が自然と小声になり、少しでも大声を出すと、“静かにしろ”と、注意されてしまう。長年のそうした息苦しい生活の中で、声が出なくなってしまう人もおりました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差