給食の白身フライで痺れが…魚のヒスタミン中毒を防ぐ知恵
かつては魚をさばいたまな板でキュウリの塩もみをしたところ、キュウリに腸炎ビブリオが付着。魚は焼いて食べたが、キュウリが生だったため、腸炎ビブリオ食中毒事件として報じられたこともある。
「腸炎ビブリオは、3%の塩分濃度で最もよく増殖し、そのスピードが速い。しかし、10度以下ではほとんど発育せず、熱に弱い。鮮魚と野菜などを扱うまな板は分けて、調理は手早く。まな板の使い回しはご法度です」
寒くなると増えるノロウイルスは、二枚貝に多いといわれるが、実は7割は原因食品が特定できていない。中心部にしっかり火が通るように90度以上で90秒以上加熱するのが無難だ。
では、アニサキスはどうか。
「アニサキスは、サバやサケ、スルメイカ、サンマ、イワシなどに寄生しています。たとえば、シメサバを作るとき、おろした身に点のような染め痕があったら、アニサキスがいる証拠。骨抜きなどで除去するといい。心配なら、いずれの魚介類も2日間冷凍すれば、死滅します」
食欲の秋、安心して晩酌を楽しむなら、これくらいのことは頭に入れておこう。