給食の白身フライで痺れが…魚のヒスタミン中毒を防ぐ知恵

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「ヒスチジンそのものは甘味を生み出すアミノ酸で、その状態で加熱すれば問題ありません。ヒスタミンは、アレルギー物質ですから、加熱の影響を受けないのです。魚屋やスーパーなどで魚を買ってくると、ビニール袋をテーブルなどに置きっぱなしにして、一息ついたりしているうちに、長い時間、そのままにしたりする人がいます。あれがよくない。魚を買って帰ったら、すぐに冷蔵庫に入れて、なるべく翌日までに食べる。それが無理なら冷凍保存で、解凍するときは冷蔵庫で解凍します。常温解凍だと、解けるにつれてヒスタミンが蓄積されます」(西潟氏)

■まな板の使い回しで腸炎ビブリオに感染

 食中毒というと、夏に多いイメージだが、昨年の発生件数を月別に見ると9月は4月、5月に次いで3番目。暑さが本格化する前と後の方が頻発する傾向が見て取れるだろう(厚労省「食中毒統計」)。

 食中毒を起こしやすい時季にあって、こと家庭での発生を考えると、腸炎ビブリオも侮れないという。

「腸炎ビブリオは、感染性胃腸炎を起こす細菌のひとつです。塩分を好むため、魚を三枚におろして塩を振ったりすると、増殖が活発化する環境が整う可能性があります。そのまな板をしっかり洗えばいいのですが、そのまま別の食材を切ったりすると、まな板についた腸炎ビブリオがその食材に付着して、感染することがあるのです」

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