給食の白身フライで痺れが…魚のヒスタミン中毒を防ぐ知恵

公開日: 更新日:

 自宅で魚をさばく人は要注意だ。沖縄県浦添市内の小中学校10校の給食に提供されたシイラのフライを食べた生徒ら50人が、唇や舌の痺れを訴えていたことが分かった。県の保健所によれば、痺れの原因は、ヒスタミン中毒とみられるという。東京海洋大海洋生命科学部非常勤講師の西潟正人氏(魚食文化論)に、魚介類の食中毒と対策について聞いた。

「アミノ酸の一種ヒスチジンは、温度管理が悪いと、細菌の作用によってヒスタミンに変わります。それで、高濃度に増殖したヒスタミンを含む魚を食べると、ヒスタミン中毒になる。軽症なら、口の周りの痺れで済みますが、重症化するとまれに呼吸困難を起こすこともあります。ヒスチジンは、カツオやマグロなどの赤身の魚のほか、ブリやサバ、アジ、イワシなど青魚にもよく含まれるので要注意です」

 西潟氏が挙げたのは、食卓でおなじみの魚ばかり。ヒスチジンが一度、ヒスタミンに変換されてしまうと、加熱してもヒスタミン中毒は防げないから厄介だろう。生でも加熱でも魚を食べて口がピリピリしたら、ヒスタミン汚染の恐れがあるという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇