入院7回心筋梗塞で手術4回 山岸伸さんは“病気のデパート”
白血病だとわかったのは、糖尿病で定期的に血液検査を受けてたからで発見が早かった。告知を受ける半年前から目まいの症状はあって、撮影中に揺れを感じて三脚を思わず掴んだりしたこともあった。「地震か?」って周りのスタッフに聞いたら、「揺れてませんよ」と言われ、「疲れてるのかな」なんて思ってたんだよ。
白血病と診断された後、15日間入院して薬を飲み始めた。そうしたら3日後ぐらいに副作用が出て、病気の自覚が生まれた。「3年ぐらいしかもたないだろう」と思って、退院後は撮影した写真を燃やして処分したり、葬式の準備したり……。
それが11年ももってるんだから、「もういい」とも思う。治らないんだから。ボクは夢をかなえた。うまいもん食って、ぜいたくして船も買って、キレイな女の子を連れて世界中に行って、たくさん写真を撮って。2人の息子も結婚したしね。
「もういい」っていうのは、グリベックの副作用が結構きついんだよ。目まい、吐き気、体全体のむくみ、涙……。目の周りもむくんで涙腺がつぶれて涙が出るから去年、手術をしたけど、やっぱりダメ。