推計患者数45万6000人…アトピー性皮膚炎にいい秋田の秘湯
推計患者数は45万6000人――。厚生労働省が発表した「アレルギー疾患の現状等」(2018年)によると、アトピー性皮膚炎の推計患者数は45万人を超える。
小児のおよそ10%が発症しているとみられ、成人するにつれ症状は和らぐといわれるが、大人でも皮膚のかゆみやただれに悩まされる人もいる。治療は主に薬物療法で、アレルゲンとの接触を減らすことも必要であるが、決定打がないのが実情だ。
アトピー患者たちが頼る治療法のひとつに温泉療法がある。温泉には一般的に保湿効果や殺菌効果がある。単純泉、塩化物泉、炭酸水素泉などはアトピーにいい泉質とされ、症状が改善した例は少なからず報告されている。
秋田県鹿角市にある志張温泉元湯も、地元では“アトピーにいい”と評判だ。
「昔から皮膚病にいいといわれてきました。今でも時々、アトピーの子供や大人がやって来ます。とくに皮膚が乾燥する冬場は多い。地元の人はもちろん、八幡平の山のイベントに参加して一度入った人や、東京の方からはるばる来てくれるリピーターの方もいます。一度で治るのは無理ですが、症状が“回復した”とか“良くなったからまた来た”という人は何人もいますよ」