医療現場を崩壊させないために考えるべき3つのポイント
■「ポストコロナ」も見据える
手術に関わるスタッフは、新型コロナに感染しないように病院が決めたルールを徹底的に順守して臨みます。救急で運ばれてきた患者さんの緊急手術をする際は、新型コロナに感染しているかどうかを確かめている時間はありません。そのため、病歴や救急時の情報から明らかに否定できない限り、「感染者」として特殊な手術室で処置を行います。担当するスタッフも、ウイルス感染の防止に対応した防護服、マスク、手袋などを使用することが決められているのです。
次に重要なのが、③“ポストコロナ”の体制です。医療体制を維持するためには、感染が終息したタイミングで、できるだけ早く平常業務に戻る必要があります。
何より重視しているのがスタッフの休息です。今回のような緊急事態では、一番問題になってくるのがストレスです。肉体的な負担よりも、精神的なダメージが大きく響いてくるのです。ですから、スタッフのストレスをうまく取り除く工夫が求められます。
新型コロナに対応する専用チームはまた別の対策が必要ですが、一般の治療に当たっているスタッフには的確に配置することで余裕をつくり、終息後に備えさせます。手術を含めて一般診療を縮小したことで生まれる時間を有効利用するのです。