新型コロナ対策の窓開け換気 入り口を小さく出口は大きく
梅雨が明けたら夏本番。熱中症対策に本格的に取り組まなくてはならない。今年はさらにコロナ対策も加わる。
「熱中症には労作性熱中症と、非労作性熱中症があります」
こう言うのは帝京大学医学部付属病院高度救命救急センター長の三宅康史医師。労作性熱中症は屋外でスポーツや肉体労働などをしている時に起こるもので、日本救急医学会の調査では10代や中年の健康な男性に多い。急に発症するが、命を落とすことはめったにない。一方、非労作性熱中症はスポーツや肉体労働などをしていないのに起こる。男女差なく高齢者に多く、徐々に悪化。予後が悪く、亡くなるケースもある。
「熱中症で亡くなる人の80・4%が65歳以上の高齢者で、非労作性熱中症。昼も夜も熱波で室温がいつまでも下がらず、その中で何日間も過ごすうちに悪化し、もともと抱える基礎疾患も複合的に悪くなるのです」(三宅医師)
非労作性熱中症のリスクが高い老親には、対策を徹底して伝えたい。例年であれば、こまめな水分摂取に加え「エアコンで室温を下げる」が重要になるが、今年はコロナ対策として換気が必須。エアコンでは換気ができず、「エアコン以外の方法で換気をする必要があります」と言うのは、「ダイキン工業」広報の重政周之さん。