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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

コロナ禍の影響は?減った「溺死」と増えた「老衰」

公開日: 更新日:

「溺死」も注目に値する。溺死といっても大半は高齢者で、しかも自宅の風呂で死んでいる。

 入浴には、クスリと同等の降圧作用があることが知られている。高齢の高血圧患者は、血圧調節機能が衰えているため、入浴によって急激に下がりやすい。

 とくに降圧剤を服用している高齢者では入浴中に血圧が下がりすぎる危険がある。そのまま気を失って、溺死してしまう人が後を絶たないのである。

 毎年1~4月期だけで、3800~4000人が溺死している。

 ところが今年は溺死する人も少なかった。昨年の1~4月の死亡数は3768人だったが、今年は3346人(マイナス422人)に減少した。ここ数年で見ても最少の人数だ。

 しかしコロナ禍だから入浴を控えた、といった話は耳にしない。これも通院が減ったことにより、降圧剤の中断を余儀なくされた人が大勢いたからかもしれない。おかげで入浴中の失神が減ったのだろう。

 もちろんあくまでも可能性のひとつだが、検証する必要はあると思う。

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