ポールは素材にこだわる 世界ツアーには9人の料理人が同行
2017年の来日公演でパワフルなステージを披露してくれたポール・マッカートニーですが、ツアーの際にどのような食生活をしていたのか、前回ご紹介した2002年3月のワールドツアーの記録を収めた「ポール・マッカートニー イーチ・ワン・ビリービング」(プロデュース・センター出版局刊)が参考になります。
当時のワールドツアーには9人の料理人で構成されるチームが同行しており、コンサートのある日には250食以上の有機ベジタリアン食が準備されたそうです。
ランチ6種類、ディナー8種類のコースが用意され、その内容は、イタリア料理、メキシコ料理、日本料理などさまざまで、ブラウンソースをかけたエッグ&チップス(目玉焼きとフライドポテトの組み合わせ)は、すぐになくなってしまったとか。
ある日のメニューとして、トマトソースのベイクド・チーズ・ラビオリ(パスタの生地の上にチーズをのせて焼いたもの)とロースト・ベジタブル(野菜と香辛料などをあえてオーブンで焼いたもの)付きのポレンタ(トウモロコシを粉状にしてお粥のように煮たもの。もちもち食感)、野菜を添えたうどん、チリ味のペンネ、ドライトマトのパスタ、アスパラガス、ガーリック風味のマッシュポテトなどが登場していました。とてもおいしそうなメニューばかりが並んでいますが、どれも肉類、魚類を一切使用していないのにお気づきでしょうか。