ノンストップで30曲を歌い続けた70代半ばのポールの言葉
医者という職業とは別に、私は人生の楽しみとして40年以上前からポップミュージックのさまざまなライブを見てきました。その中で近年、最も驚かされたことのひとつに、2017年4月に行われたポール・マッカートニーの来日コンサートがあります。
ポールは1942年6月18日生まれなので、そのとき74歳。常識的には、ロックコンサートを開くことなど、あまり考えが浮かばない年齢でしょう。
しかし、17年4月30日の東京ドームにおいて、なんと2時間40分ほどにわたり、途切れることなく30曲以上もの曲を歌い演奏し、実にパワフルなステージを披露してくれたのです。しかも水分補給ほとんどなし、というパフォーマンスには本当に驚かされました。
顔の表情は若々しく、声量も豊かで、とても70代半ばとは思えませんでした。黒のジャケットを脱ぎ白シャツ一枚になっても、お腹回りにぜい肉は見えず、体形もスマートなまま維持されていました。
20代のときと比較すれば、それなりの経年変化はありますが、1960年代から70年代に活躍したロックバンド「クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング」など同年代の英米のロックスターのその後とは比べものにならないくらいスマートなのです。ポールのこのパワーと若さは、一体どこから湧いてくるのでしょうか。