著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

新型コロナに有望だと期待されていた薬は本当に効果ある?

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症の治療に有望だと期待されてきた薬としてレムデシビル、ヒドロキシクロロキン、ロピナビル、インターフェロンを挙げることができます。レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬として開発された抗ウイルス薬です。ロピナビルはヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症に対する治療薬、ヒドロキシクロロキンはマラリア治療薬、インターフェロンは主にウイルス性肝炎の治療に用いられてきました。

 世界的にも有名な医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」の電子版に、新型コロナウイルス感染症に対するこれら4つの薬の有効性を検討した研究論文が、2020年12月2日付で掲載されました。

 この研究では、30カ国、405の病院に入院した新型コロナウイルス感染患者1万1266人が対象となりました。被験者はレムデシビル投与群2750人、ヒドロキシクロロキン投与群954人、ロピナビル投与群1411人、インターフェロン投与群(ロピナビルの併用を含む)2063人、薬剤の投与なし群4088人にランダムに振り分けられ、死亡のリスクが比較されています。

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