肺がん・脳転移と闘う医師の関本剛さん「標準治療を信頼」
僕が日頃から皆さんにお伝えしているのは、「人間は人生を最後まで泳ぎ切る力を持っている」ということ。それを支えるのが医療だと思っています。泳ぎ切る力があるとはいえ、実際に実行するのは勇気のいることです。いかに勇気を充電するか、それが大事です。そして「なんでもいいから助けて~」ではなく、徐々にでもいいから病気や治療を理解して目的や目標を意識していくこと。それも人生を泳ぎ切る大切なステップだと思います。
(聞き手=松永詠美子)
▽関本剛(せきもと・ごう) 1976年、兵庫県生まれ。関西医科大学卒業後、同大学付属病院、六甲病院緩和ケア内科勤務を経て、2015年から母親が院長を務める在宅ホスピス「関本クリニック」に移り、3年後に院長に就任。緩和ケア医として1000人以上の「看取り」を経験する中、19年にステージ4の肺がんが発見される。著書に「がんになった緩和ケア医が語る『残り2年』の生き方、考え方」(宝島社)があり、電子書籍にもなっている。