著者のコラム一覧
奥田研爾横浜市立大学名誉教授

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

「インド型」と呼ばれる二重変異ウイルスはどのようなものか

公開日: 更新日:

 今月11日、WHO(世界保健機関)はインドで確認された「変異ウイルス」の監視強化を発表した。インドでは1日に36万人以上の新規感染者が確認されている。日本政府もインドとパキスタン、ネパールに過去2週間以内に滞在歴がある外国人は在留資格を持っていても再入国を14日から当分の間、原則停止にする。だが、感染はすでにじわりと広がっている。

【Q】「インド型」と呼ばれる「二重変異ウイルス」はどのようなものなのか

【A】「ウイルスの表面にある突起状のタンパク質(ウイルスのスパイクタンパク質)について、ロイシン(L)がアルギニン(R)に変異した『L452R』とグルタミン酸(E)がグルタミン(Q)に変異した『E484Q』という2つの変異が見られるのが特徴です。いずれも、新型コロナウイルスを中和する中和抗体や細胞性免疫を逃れる能力が高くなるため、ウイルスが体内で増殖しやすくなります」

 特にインド型のほかカリフォルニア型にも由来する「L452R」は、東京大学や熊本大学などの研究チームによれば、日本人の6割が持つ白血球の型「HLA(ヒト白血球抗原)―A24」がつくる免疫細胞をくぐり抜けるというから、気がかりだ。感染拡大の危険性が高まるとされている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…