もともと仲の良いカップルはコロナ感染拡大で性交回数が増加
「若者は感染しにくく、また感染しても重症化しにくい」といわれていた新型コロナウイルスだが、変異型は違うようだ。「すべての年代においてリスクが高く、重症化しやすい。さらに少しの量のウイルスでも感染リスクが高く、感染者が排出するウイルス量も多い」という指摘がある。だれもがより一層コロナ対策を意識したいが、そんな中、コロナが性生活や精子に影響を与えることを示す研究結果が発表されている。男性不妊症や性機能障害などの治療に力を入れる帝京大学医学部泌尿器科の木村将貴医師に話を聞いた。
「コロナウイルスと性生活に関する興味深い発表があります」
それはイタリア・フィレンツェ大学付属病院の研究者らが、コロナパンデミック関連のための“ステイホーム”中に、個人やカップルのセクシュアリティーがどのように変化したかを調べる目的で行った研究発表だ。
参加者は31~46歳の男女、1576人(女性1018人=64・6%、男性558人=35・4%)で、96・8%が安定的な関係を築いているカップル。パンデミック前後で「well―being(幸福度)」のスコアがどう変化しているかを見たところ、パンデミック前は幸福度8(10が最も幸福度が高い)がダントツで多かった。ところがパンデミック後は高くても幸福度6止まりで、幸福度1(最も幸福度が低い)も、パンデミック前と比べるとかなり多かった。