食べ過ぎによる胃痛にはダイコンとキャベツで消化力をアップ
食べ過ぎや飲み過ぎ、仕事のストレスで胃がムカムカする、シクシク痛む……。胃薬に頼る前に賢く薬膳で回復を。
胃痛は、症状によって対策が異なります。今回は、「食べ過ぎ胃痛」と「胃の乾燥による胃痛」について説明します。
■食べ過ぎ胃痛
「食べ過ぎ胃痛」は、暴飲暴食で胃の消化機能が落ちたことによる痛みです。吐き気がしたり、口臭が気になる、お腹に触ると気持ちが悪くなるといった特徴も見られます。
この場合、速やかに胃の消化能力をアップさせる食材を取り入れることが改善への近道です。
おすすめはダイコン。消化を高め、胃のもたれや腹部膨満感を解消する優れた効果があります。キャベツも食べ過ぎと胃もたれの強い味方。胃のシクシクした痛みや、上腹部の膨満感、胸やけを解消します。胃潰瘍や十二指腸潰瘍にもよい野菜です。そのほか、トマト、スダチ、ユズ、キンカンも胃をスッキリさせる働きがあります。
■食べ過ぎ胃痛改善薬膳レシピ
カイワレコールスロー
暴飲暴食で弱った胃をサポートするキャベツとダイコン、スダチを組み合わせたレシピ。カイワレのスッキリした辛味と、スダチのさわやかさで、キリッと引き締まった味わいです。
【材料】
●コールスローサラダ(市販品) 250グラム
●カイワレダイコン 2分の1パック
●かつおぶし 10グラム
●たくあん 20グラム
●スダチのしぼり汁 1個分
●しょうゆ 少々
【作り方】
ボウルにコールスローサラダを入れ、ザク切りにしたカイワレダイコン、粗く刻んだたくあん、かつおぶし、スダチのしぼり汁、しょうゆを加えて混ぜ合わせる。
■胃の乾燥による胃痛
辛いものやスパイスが効いた料理を食べ過ぎたときに起きやすいのが「胃の乾燥による胃痛」。胃に熱がこもり、その潤いが不足して乾燥してしまうことが原因の痛みです。
胃が熱い感じがする、喉が渇く、お腹がすいた感じがするのに食べられない……といった特徴があり、高熱が続いた後にも起きやすい胃痛です。
このタイプの胃痛は、中医学でいうところの「胃火」を鎮めて、胃に潤いを与える食材を取り入れることがポイント。単に水をガブ飲みするだけでは胃の火は鎮まらないのです。
おすすめはキウイ、イチゴ、マンゴー、ナシです。胃の熱を冷ます「火消しフルーツ」として役立ちます。豆乳、牛乳、ヨーグルトも胃に潤いを与えて痛みを和らげてくれます。
■胃の乾燥による胃痛改善薬膳レシピ
キウイ豆乳
胃の熱を鎮めるキウイ、乾燥状態を改善する豆乳で痛みの改善を図るレシピ。まろやかで甘酸っぱい、癒やされる味わいです。
【材料】
●キウイ 2個
●豆乳 2カップ
●ハチミツ 適量
【作り方】
キウイの皮をむき、スプーンなどで押しつぶし、豆乳を加えて混ぜ合わせる。ハチミツで味を調える。