マラリアに強い血液型 重症化リスクが1.5倍も違っていた
A型 1.34
B型 1.48
AB型 1.43
つまりB型が最も重症化しやすく、O型の約1.5倍もリスクが高いのです。とはいえ、AB型もA型もさほど違わない数字になっています。マラリアに関しては、O型の独り勝ちです。
マラリア原虫が感染した赤血球の表面には、特殊なタンパク質が発現し、周囲の赤血球と接着して「ロゼット」と呼ばれる微小な血栓を作ることが知られています。これが重症化の原因です。ロゼットは毛細血管に詰まって血流を妨げ、内臓や脳に障害を与え続けます。ところがO型は、非O型と比べてロゼットができにくいため、重症化のリスクが低く抑えられているのです。
このことは、アフリカや南ヨーロッパにO型が多い事実とうまく合致します。マラリアによって、非O型が淘汰され、O型がより多く生き残ったという説が、いまでは多くの科学者から支持されています。