鼻毛は抜かない方がいい? 頻繁に抜いていると悪影響があるのか
鼻は、いわば空気清浄機と加湿器の機能を持っています。その機能を維持するために、鼻毛は抜かない方がいいといえるでしょう。
鼻毛にはまず、空気清浄機におけるフィルターの役割があり、花粉、細菌、ウイルスといった鼻の入り口に入ってきた異物を絡め取ります。その後、鼻の内側の粘膜が異物を吸着させ、さらに、粘膜を覆う繊毛が異物を喉に押し出します。
また、鼻毛は加湿器のように外界から入る空気の温度と湿度を調整しています。喉や気管や肺は冷たく乾いた空気に弱いため、鼻内で保湿する必要があるのです。冷たく乾燥した空気が直接、喉から入るとウイルスや細菌が繁殖しやすくなり、インフルエンザなどの感染症やアレルギー性鼻炎、鼻前庭炎や毛嚢炎といった炎症の原因にもなります。鼻前庭炎は細菌感染によって、鼻の入り口がヒリヒリしたり、酷くなると皮膚が腫れて分泌液が出てきます。さらに悪化したものが毛嚢炎で、皮膚の毛根を包んでいる部分に細菌が繁殖し、膿がたまります。
また鼻毛を抜くと、鼻の内側の粘膜に腫れが生じます。腫れた部分は刺激に敏感になるので、侵入した細菌、ウイルスを常に排出しようとして鼻水がたくさん出ます。さらに粘膜が腫れて炎症を起こした場合、鼻詰まりが起きます。