どうして「扁平足」になるのか…治療は必要?
扁平足とは、足の裏のアーチが低く、土踏まずがない状態の足のことで、原因は2通りあります。
1つは、先天的な病気が原因のケース。生まれつき骨がもろく弱く変形や骨折をしやすい「骨形成不全症」を抱えていたり、ダウン症児は足の筋肉や靱帯が柔らかく60%以上には扁平足が見られるという調査があります。
もう1つが、環境要因などによって後天的に土踏まずがなくなるケース。たとえば、現代では子供の頃に砂利道や草っ原を裸足で走り回ったりする習慣がなく、足の裏のアーチができにくい。また、歩くのは舗装路がほとんどなので、足に刺激が加わらず、筋肉の発達を遅らせると考えられています。また、足に合わないサイズの靴を履いていたり、ヒールばかり履いている人も扁平足になるリスクが高まります。
さらに肥満も土踏まずに関係します。急な体重増加で、アーチに負荷がかかるため、足の裏が平らになっていきます。
もっとも、扁平足そのものは足の裏の変形であって、病気ではありません。実際、扁平足になっていても症状が出ない人がほとんどです。しかし、痛みがひどく歩行に支障が出たり、立っていられない状態になるケースもあります。体は軸でバランスを取るので、扁平足によって2次的に膝に負担がきたり、踵が内向きになる人もいます。こうした症状が出れば整形外科で治療が必要です。