堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

脳を刺激し記憶力アップを狙うならちょっとだけ新しいことを

公開日: 更新日:

「新しいものによる刺激は、学習能力を向上させるだけでなく、記憶力も高める」というユニバーシティー・カレッジ・ロンドンとオットー・フォン・ゲーリケ大学の研究者らの報告(2006年)があります。新しいものを目にすると、われわれは何らかの形で報酬が得られる可能性があると考え、脳が活発化しやすくなります。

 逆に、刺激に慣れてしまうと、脳はそれが報酬と結びつかないものと学習し、中脳の活性化につながらない状態に陥ってしまいます。

 あの頃は楽しかった、昔に比べると今は面白くない--。人は年を重ねると、どうしても過去を振り返りがちになってしまいます。昔を懐かしむのは、決して悪いことではありません。過去の自分の姿に触発されて、「よしもう一回がんばってみよう!」と、ときに自分自身の背中を押す原動力にもなってくれます。

 しかし、昔を懐かしむだけではなかなか活力は生まれません。定期的に新しい刺激を自分に与えるからこそ、脳は輝きを取り戻します。中には、「新しいことを始めると、かえって脳が疲れてしまうのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、決してそうではありません。

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