心臓トラブルがある人は眼疾患の「緑内障」にも気を付けたい
医療機関同士がきちんと連携していれば、そうしたリスクは回避できます。ただ、医療機関の専門性が高くなっている今は、十分な連携体制が整っているとはいえません。一般的に、循環器内科と眼科の連携は、ほぼないといってもいいでしょう。
だからこそ、異なる医療機関を受診している患者さんのすべての薬を把握するかかりつけ薬剤師が大切になってきます。高齢になると、ほとんどの人が複数の疾患を抱えて、いくつも薬を使っているケースが多いうえ、今後は医療機関の専門性がますます高まっていくでしょうから、なおさらです。
患者さんも、医療機関の専門性が高くなっていることを理解して、「自分はこの医者に診てもらっているから大丈夫」と安易に考えないようにしてください。A先生はあくまで心臓疾患だけ、B先生は緑内障だけ、C先生は……といった具合に考えたうえで、いちばんのかかりつけ医には全体を把握できる医師を選ぶことが大切です。さらに、かかりつけの薬剤師をつくることで自らの医療安全を高めることが可能になるのです。
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