著者のコラム一覧
西本真司西本クリニック院長

医師になって34年。手術室麻酔、日赤での緊急麻酔、集中治療室、疼痛外来経験後、1996年6月から麻酔科、内科のクリニックの院長に。これまでに約5万8000回のブロックを安全に施術。自身も潰瘍性大腸炎の激痛を治療で和らげた経験があり、痛み治療の重要性を実感している。

星状神経節ブロックを繰り返し行うと目的の病気のほかにも不調が改善

公開日: 更新日:

 星状神経節ブロック療法が、脳の視床下部という部分の血流を改善し、機能を高めるという話を繰り返ししていますが、それだけ脳の視床下部が私たちの体に大切だと私は考えています。視床下部には、自律神経、免疫、ホルモンの中枢があることはわかっていますが、その機能が高まることで全身のさまざまな病気に効果を発揮するからです。

 星状神経節ブロック療法をより安全な形の治療法に再構築した若杉文吉先生は、田中角栄氏が首相時代に、顔面神経麻痺の治療としてこの療法を行いました。当時、この未知なる療法を受け入れた角栄氏の度胸にも驚きますが、裏を返せばそれほど症状がつらかったのでしょう。この療法は効果を表し、角栄氏の顔面神経痛は治癒され、それ以上にそれまで抱えていたさまざまな体調不良も改善されたそうです。

 私の患者さんにも、アトピー性皮膚炎、慢性関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、クローン病、片頭痛、高血圧、生理痛、更年期障害、肩関節周囲炎、花粉症、網膜色素変性症、脱毛症、三叉神経痛、突発性難聴などに高い治療効果をあげています。

 全身症状をもつ卵巣機能不全の方や神経性食思異常症(拒食症)の方にも効果が表れています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…