糖尿病治療用注射剤に続き…ノボ社が一部の超即効型インスリン製剤も限定出荷に
糖尿病治療薬分野で世界一のノボノルディスクファーマ㈱は、超即効型インスリンアナログ製剤「ノボラピッド(R)注フレックスタッチ(R)」などについて限定出荷することを発表した。ノボラピッド(R)注は、食直前に注射して食後血糖値の上昇を抑える薬。即効型よりも短時間に血糖値を下げる。
「インスリン製剤の限定出荷に関するお詫びとお願い【第一報】」によると、限定出荷は11月16日からスタートし、2024年1月以降、代替薬が準備でき次第、医療機関と変更の相談をするとした。原因は同社の糖尿病関連製品の予測を上回る世界的な需要増、一部の製造拠点における生産能力の限界によりフレックスタッチに関連するインスリン製品の製造にも影響が出ているため。
フレックスタッチとは新型注入器(デバイス)のことで、注入圧が軽くて打ちやすいなどの特長がある。今回の限定出荷はフレックスタッチの製造が追いついていないことが一因で、製剤そのものの生産などに問題はないという。
また、同社は既に出荷停止中の「オゼンピック皮下注SD」(1週間に1回の使い捨て型注射製剤で針付きのタイプ。血糖値だけでなく、食欲や空腹感を抑えて減量効果がある)を2024年4月から経過措置品目に移動することも発表。2025年3月末には経過措置期間が終了、以降は販売を中止する。