著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

マスク着用時のストレスはアロマオイルで改善?日本の調査報告

公開日: 更新日:

 精神的なストレス状態は、抑うつ、不安、ストレスに関する21項目の質問票を用いて、各項目0~3点(点数が高いほど状態が悪化)で評価されました。

 その結果、2週間後の精神的なストレス状態は、アロマシール群で3.68点減少、プラセボシール群で1.06点減少しており、アロマシール群で2.61点、統計学的にも有意に改善していました。またこの研究では、息切れの発生がアロマシール群で少なかったことも示されました。

 論文著者らは「マスク着用時にアロマシールを使用すると、メンタルヘルスの改善や息苦しさが軽減され、生活の質の向上が期待できる」と結論しています。

 新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとして、感染予防を目的としたマスクの着用が世界的に注目されました。

 一方、マスクを着用することで息苦しさや蒸し暑さなど何らかのストレスを感じる人も少なくありません。

 植物に由来する天然成分を植物油などに配合させたアロマオイルは、不安の軽減やストレスを和らげる効果が期待できるとされています。そのため、アロマオイルはマスクの着用に伴うストレスも緩和する可能性があります。

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