堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

男性は「行動」、女性は「性格」…怒りのポイントが違う

公開日: 更新日:

 異性とケンカをしてしまったとき、なかなかうまく対処できなかった経験はありませんか。

 それは、基本的な傾向として、男性と女性は怒り方が違うからです。そして、そういった違いは、男性と女性の脳の構造に違いがあるからだと考えられます。

 男性と女性の脳では、女性の脳の方が血流量や灰白質が多く、男性の方が白質が多いということが、イェール大学医学部のコスグローブらの研究(2007年)によって明らかにされています。血流量が多いと、感情を処理する脳の部位がより活発になります。ですから、女性は感情に対する認識や共感能力が高い傾向があるわけです。

 また、灰白質は神経細胞が密集している部分で、情報処理を行います。女性の脳は灰白質が多いため、細かい情報処理や言語能力、記憶力が優れていることが多いといい、マルチタスクの処理能力が高いことがわかっています。

 一方、男性の脳に多い白質には、神経線維が多く含まれており、異なる脳領域間の情報伝達を担う機能があります。したがって、白質が多いと、情報の伝達速度が速く、空間認識や運動機能に優れるのです。また、白質の多さは、一つのタスクに集中する能力を高めるので、男性は特定の目標や問題解決に集中しやすい傾向があるわけです。

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