プロが教えるシャンプー術(7)抜け毛・頭皮トラブル②~洗髪頻度や製品変更との関係
「抜け毛」の本数は洗髪頻度でも変化します。シャンプー頻度を毎日洗髪と3日に1回洗髪で比較すると、後者での抜け毛が多くなります。図の上に示したように、65歳男性では、毎日洗髪から3日に1回洗髪に変えると、抜け毛が6倍になりました。ちなみに、これに準じた実験を30代前半の男性で行ったところ、毎日洗髪から2日に1回洗髪に変えると抜け毛が約2倍になりました。
シャンプーの時に抜ける毛は、1日の抜け毛の約8割との報告があります。髪を洗わないと、自然脱毛するはずの休止期毛が頭皮に残っているために、抜け毛の本数が多くなるのです。また、図のように男性型脱毛の傾向にある場合などは、洗髪回数を減らすと理論値以上に抜けるケースもあるようです。
このように、シャンプー頻度と抜け毛の関係には個人差や年齢差はありますが、抜け毛を減らすためにはシャンプーにより頭皮を清潔に保つことが重要と考えられます。
また、普段使用している通常のシャンプーを別の製品に変えたときに、抜け毛の数が変化するケースがあります。図の下に示したように、65歳男性では、シャンプーHからシャンプーAに変更すると徐々に抜け毛の数が増えて、元のシャンプーHに変更すると徐々に抜け毛の数が減ることが分かります。ほかにシャンプー開発時の例では、シャンプーに含まれる防腐剤や殺菌剤を変えただけで、抜け毛の数が変化することも観察されました。