上腸間膜動脈解離…いつもと違う腹痛は命に関わる血管トラブルの危険あり

公開日: 更新日:

■一般的な検査ではわからない

 50代男性のケースからもわかるように、上腸間膜動脈解離を起こした場合、早めの対処が明暗を分けるといってもいい。そのために心がけておくポイントはどこにあるのか。

「お腹や背中に痛みがあり医療機関を受診したとしても、上腸間膜動脈解離を疑われることはあまりないでしょう。上腸間膜動脈解離はドップラー超音波検査で血管を細かく診たり、造影CT検査を行わなければ正確な診断はできません。強い腹痛を訴える患者さんでも、単純CT検査か一般的なエコー検査で異常がなければ、胃薬や鎮痛薬などで済ませるケースも少なくないと思われます。ですから、患者側は自分の『痛み』について注意を払う必要があります。これまでに経験したことがないような強い痛み、長く続く痛み、あおむけで強くなる痛み、悪化する痛みがあるときには上腸間膜動脈解離や大動脈解離などの血管トラブルの疑いがあるといえます。そのような痛みがあれば医師に正確に伝えた上で、精密検査を依頼するといいでしょう」

 もちろん、血管トラブルのリスク因子となる高血圧、高血糖、高脂血症といった生活習慣病を改善して、予防に努めることは大前提だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース