アルツハイマー型認知症のリハビリで注意すべきポイントは?
アルツハイマー型の患者さんは、このように治療で「穏やか」な状態にコントロールしたうえで、可能な限り「座らせる」「立たせる」「歩かせる」「コミュニケーションする」「楽しいと思うことを継続してもらう」といった認知症リハビリを実践していくのです。
■レビー小体型は不調が出ないタイミングで実施
レビー小体型認知症は、脳の神経細胞に異常なタンパク質であるレビー小体が蓄積することで起こる認知症で、認知症の約20%を占めています。脳画像を見ると、脳幹から小脳、後頭葉の辺りが軽度萎縮しています。レビー小体が脳幹に現れるとパーキンソン病を引き起こすので、パーキンソン病が加齢とともに悪化してレビー小体型になるようなイメージです。そのため、パーキンソン病と同じような、脳内で不足するドーパミンを補ったり、ドーパミンの遊離を促進したり、神経回路の働きを補正する薬を使った治療が行われます。レビー小体型も、アルツハイマー型と同じように興奮型と無関心型があり、抗認知症薬と抗精神薬の使い分けが必要です。
また、レビー小体型では幻視や幻覚を見るという特徴的な症状が現れます。これは、「昼間は起きて、夜は寝る」という生活リズムが崩れると起こりやすくなるので、きちんと生活リズムを整えてあげることが重要です。