花粉シーズンで注目…世界初のまぶたに塗るアレルギー性結膜炎治療薬
アレルギー性結膜炎患者に対して行われた国内第Ⅲ相長期試験では1日1回8週間両まぶたに塗布した124例において有効性は維持され、その効果が低下することはなかった。患者自身が自覚できた具体的な効果としては、目のかゆみ、目やに、なみだ目、異物感などの減少。病院などの検査等で明らかになったものとしては眼瞼結膜充血、眼瞼結膜腫脹の減少があったという。
■有効成分は従来目薬の10倍
副作用は124例中2例に眼瞼掻痒症、眼瞼紅斑が見られた。
「アレジオン点眼液0.05%は、世界50カ国以上で承認され、日本でも2013年に発売されています。その後、濃度を2倍にしたアレジオンLX点眼液0.1%が開発され、19年に発売されました。点眼回数はこの間、1日4回から1日2回へと減少し、忙しい人などにとって大きなメリットとなりましたが、依然として課題は残っていました。アレルギー性結膜炎では、かゆみを感じた際の目をこする物理的刺激はかゆみを増す原因となります。つまり、花粉症の発症期間中はかゆみの有無にかかわらず、結膜の中のエピナスチン塩酸塩濃度を維持することが大切です。そこで開発されたのが、有効成分が最初の点眼薬の10倍含まれるこの塗布型抗アレルギー剤なのです」