M4~5級が異例頻発…南海トラフ地震「1~2年後」と専門家

公開日: 更新日:

東京五輪大阪万博にも影響大

 恐れの段階での事前対応は一歩前進なのだが、別表のように半月でこれだけ頻発していると、30年以内という悠長なことでいいのかと不安になる。

 立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)が言う。

「私は、M8~9クラスの南海トラフ地震が1~2年後に起こるとみています。今月の地震の中でも特に注目すべきは、房総半島南方沖、東海道南方沖、三重県南東沖で発生したM4~5クラスの地震です。これらは南海トラフが直接動いた揺れです。1927年からのデータを見る限り、この規模で、南海トラフの直接的な地震が、わずか1週間程度の間に3回も起きることはなかった。いよいよ南海トラフそのものが動きだしたのです」

 1~2年後に南海トラフ地震が起きたらどうなるのか。

「フィリピン海プレートは相模湾までカバーしているため、首都圏も大きく揺れ、時期によっては2020年の東京五輪に影響が出ます。また、直撃する大阪は、揺れに加えて、津波で繁華街はすべて水没します。25年は復興万博になるのではないか。中央防災会議の議論を拝見しても、南海トラフ地震が直近のことという切迫感がない。困ったことです」(高橋学教授)

 各自が切迫感を持って地震に備えるしかない。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  2. 2

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  5. 5

    パワハラ告発されたJ1町田は黒田剛監督もクラブも四方八方敵だらけ…新たな「告発」待ったなしか?

  1. 6

    矢沢永吉「大切なお知らせ」は引退か新たな挑戦か…浮上するミック・ジャガーとの“点と線” 

  2. 7

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 8

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 9

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 10

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは