元祖カニカマメーカー「スギヨ」の強すぎる“カニ愛”が生んだものは?
6月を除いた毎月22日は「カニカマの日」。1972年に世界で初めてカニカマを開発したスギヨ(石川県七尾市)が制定した。なぜ6月だけ抜けているのかというと、深い理由がある。
「元祖カニカマメーカーである当社は、本物のカニ味の再現を目指しつつも、本物のカニにしかない味があることも知っています。6月を除いたのは、本物のカニへの敬意が込められているのです」(スギヨ担当者)
今や「本物以上に本物」とさえ言われるカニカマだが、きっかけは人工クラゲの開発から。失敗クラゲを束ねて食べるとカニの足肉に似ていることに気づいた開発者たちが、クラゲからカニにシフトチェンジ。ちくわ製造で培った技術力で「かにあし(かに風味かまぼこ)」の商品名で発売にこぎつけた。
ところが、認知度が広まるにつれて「インチキ」「偽物」と抗議の声が殺到。当時はカニカマという概念がなかったのだから無理もない。
その後は、かまぼこだとわかるようにパッケージの改良を重ね、種類も増やしていった。