大会史上初! 腎臓ドナーの米国女性「アイアンマン世界選手権」でトライアスロン完走
米ハワイ島のコナで先月開催された「アイアンマン世界選手権」に腎臓を提供した女性が出場し、見事完走。腎臓ドナーが完走するのは大会史上初のことで、注目を集めている。
コネチカット州ウォーターフォードに住む2児の母親であるヒラリー・ボードさん(41)で、見事に遠泳3.8キロ、自転車180.2キロ、フルマラソン42.2キロのトライアスロンを完走した。
ヒラリーさんは長い妊活の末、体外受精で妊娠した。双子だったが、2012年12月に双子の1人を流産。何とか生まれてきた娘のエリーさん(10)も先天性皮膚欠損症という皮膚疾患を発症した。さらに1年後に夫のジムさんが49歳で前立腺がんにかかった。
次から次へと困難が起きる中、新型コロナの感染拡大で自宅に引きこもっていた2020年に、ヒラリーさんはテレビで、ある男性が腎臓の提供を求めていることを知った。
流産して以来、「自分の体に何か欠陥があったのではないか」と自分を責め、罪悪感に悩まされていたヒラリーさんは、ドナーになることで自分を変えたかったという。