冬ボーナスの平均支給額は66.5万円 この時期に狙うべき「賢い家電の買い方」を現役店員がこっそり解説
いよいよ待ちに待った冬のボーナス。国家公務員の今年の支給日は12月8日で、支給額の見通しは昨年より若干増えて平均67万円ほど(管理職・非常勤を除く)。民間企業もアップとはなっているが、正直、物価上昇分には追いついていない。なけなしのボーナスを賢く使う必要がある。
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■「電気・ガス」「建設業」がウハウハ状態
毎月勤労統計調査によると昨冬の民間ボーナスの平均支給額は64万9700円。では、気になる今年の支給額はどうか? 大手シンクタンク4社の予測では、従業員5人以上の事業所のこの冬のボーナスは2.1~2.5%ほど上がる見込み。これを昨年の支給額に当てはめると、おおよそ66万5000円となる。
この金額が自身より多いか少ないかで一喜一憂している人も多そうだが、産業別で支給額に大きな差があるのも事実。あくまで昨冬のデータ(表)ではあるが、1人当たりの支給額が多いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の97万7093円。多くの庶民は光熱水費の高騰にあえいでいるが、この業界に限っては懐が温かい。次に目立つのは「建設業」の95万7008円。“人手不足”から大阪・関西万博建設費の高騰要因ともなっているが、働く者にとっては景気がいい。
一方、1人当たり17万9588円と“すずめの涙”だった「宿泊業、飲食サービス業」は、インバウンド需要で今年はどれくらい伸びるのか楽しみにしている人が多いだろう。
■ないのが普通? 海外のボーナス事情
昨今は、賃金の低い日本を飛び出して海外で職を見つける人も増えている。海外のボーナス事情はどうなっているのか?国によって違いがあり、アメリカは役員やホワイトカラーの役職者に対し業績に応じたインセンティブとして支給されるのが一般的。その一方、イタリアやフィリピンのように法律でボーナスの支払いを義務化しているところもある。
支給日も異なる。中国や台湾は1月下旬ごろからの春節(旧正月)前に基本給の1~2カ月分を支給。インドネシアはイスラム教の正月にあたるレバラン(断食明け)の4月下旬ごろに約1カ月分、やはりインドもヒンズー教の正月となるディワリ(今年は11月12日)に約1カ月分となっている。
ドイツはクリスマス手当(年末)、あるいはバカンス手当(夏)として約1カ月分を支給。フランスもほぼ同じ。また、オランダは休暇手当として年間給与の8%を5月に支給するほか、クリスマス前に13カ月目の給与を支払うことが一般的となっている。
「ボーナスは定期昇給やベースアップと違い、利益を一時的に社員に還元する制度。海外のようにボーナスの額を抑えて、基本給を上げてもらった方がもっとうれしいのですが……」(ジャーナリスト・中森勇人氏)
とはいえ、年2回の貴重なボーナス。この冬の平均66万5000円で賢く買い物をしたい。