著者のコラム一覧
多賀一晃生活家電.com主宰

大手メーカーで商品開発、企画を担当後に独立。「生活家電.com」主宰。

(30)テレビの寿命「6万時間説」は昔の話? 液晶パネルが信じられないほどタフな理由

公開日: 更新日:

 このため、クルマではカーナビの後ろをエアコンの空気(冷風)が通るよう設計されています。しかし、それでもクルマメーカーからの要求は85度以上だったと聞きます。

 カーナビを標準搭載する自動車メーカーはどこも大会社。標準採用されるか否かで、売り上げが全く違ってきます。カーナビメーカーは全力で頑張ります。そのためでしょうか、私が知っている限り、自動車メーカーが耐熱温度を80度に下げてくれた例はありません。

 この、ある意味、理不尽な要求に少しでも近づけられるよう開発を続けた結果、理論限界は超えられなかったのですが、液晶パネルは、とてもタフになりました。同じ頃バックライトもタフになりました。理由は、光源がCCFL(冷陰極蛍光放電管)からLEDになったためです。LEDは発光する半導体=石ですから、ちょっとやそっとじゃ壊れません。

■2008年ごろの情報がネットで残っている

 ネット上では液晶テレビの使用時間は約6万時間という情報も出ていますが、実はこれはCCFLを使った時のものです。2008年ごろにシャープなどのメーカーがバックライトの寿命として公開していた情報です。当時、液晶テレビはプラズマテレビと競争の真っ最中。プラズマパネルの寿命が6万~10万時間といわれていましたので、負けられないと出した情報がネットで生き残っているわけです。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も