JAL機の事故でペット同乗問題が炎上…獣医師が考える動物・飼い主・乗客の安全性と快適性
かかりつけの飼い主さんの中には、飛行機での旅行にワンちゃんを連れて行ったことで、重度の自律神経失調症を起こして入院したケースもありました。動物にとってのプレッシャーが強過ぎるのがひとつです。
もうひとつは、周りの乗客との関係を含めた管理面があります。動物由来の感染症があるため、持ち込みを可能とすると、軽度の検疫が必要で、そうすると離着陸の出入り口は、動物を持ち込む人とそうでない人で分けるのが理想です。
さらに周りの乗客との関係においては、動物アレルギーの懸念もあります。機内持ち込みによって、周りのだれかがひどい呼吸困難になった場合の治療をどうするか。
まず前述の通り、出入り口を分けた上で、動物アレルギーがある乗客と動物を持ち込む乗客とは、一定の距離をキープした座席にすることは不可欠でしょう。その上で、離着陸の空港や機内には獣医師や医師の配置が必要です。しかし、これをすべての便で配置するのは、現実的ではありません。やるとすれば、ペット同乗者専用の便を設定した上でやるべきではないでしょうか。