蒲田駅「京急蒲タコハイ」騒動のその後…看板は外されてもポスターや音声はそのままだった!
京急とサントリーは今回の騒動をどう受け止めているのか
街中の様子はどうか。西口の商店街を歩くと、まばらながら、「このお店、蒲タコハイ祭に参加してるんだってー!」と書かれ、田中の顔写真が印刷されたポスターが貼ってある居酒屋があることに気づく。
うち一店に入ってみると、店内には外に掲示されたものと同じポスターが複数枚貼られており、いずれにも、読み込むとタコハイ1杯が無料になるQRコードが付いている。
タコハイを頼むのは当然として、ツマミをどうするか迷っていると、会計中の1組の客から「イベント、今日で終わりなんだねー。残念だなー!」との声が。どうやら、駅周辺では市民権を得ているようだ。
キャンペーン期間中だけあって、記者の両隣の客はやはりタコハイ。その他の客のテーブルにもタコハイが並ぶ。飲んでみると、普段、同商品を飲まない記者でもグイグイといけた。
京急とサントリーは今回の騒動をどう受け止めているのか。記者は両社に、「看板の撤去はどのような判断で行ったのか?」と「看板撤去後のイベント中に意見や抗議は寄せられたか否か」の2点を聞いた。
先に回答があったのはサントリー。「活動の一部においてふさわしくないといったお声をいただいたことも確かであり、真摯に受け止め対応いたしました」と、看板撤去の判断に至ったと理由を説明した。また、意見や抗議の有無については、「当社お客様センターに数件ご指摘をいただいております」「真摯に内容を検討」するとしている。
一方の京急は看板の撤去について、「主催企業さまのご判断となりますので、弊社ではお答えいたしかねます」と回答。また、抗議については「なかった」としたが、複数の意見が寄せられたと明かした。その上で、「さまざまなご意見があったことにつきましては、真摯に受け止め対応」すると答えた。
結局、イベントは最後まで続行された以上、看板は必ずしも外す必要はなかったのかもしれない。
(取材・文=坂下朋永/日刊ゲンダイ)