河野デジタル相「マイナ推進は国のため」の笑止…現行保険証「回収」に政府が“お墨付き”
河野デジタル相が3日の会見で、次期総裁にふさわしい人物を問う世論調査で自身の支持率が落ちている要因について、マイナ保険証に言及。「改革を推進すると、『今、困ってないのに何でこんなことやらなきゃいけないの』という声は当然出てくる」「それを承知の上で改革していかなければ、この国のためにならない」などと訴えた。
改革に反対の声が上がるのは当然だが、それでも国のためを思って断行する──と、言いたいらしいが、まさに物は言いようである。医療現場からも、患者からも、不評をかこつマイナ保険証をゴリ押しすることが「国のため」とは笑わせる。
支持率下落の要因はひとえに、「現行の保険証を残せばいい」との声を無視して、任意取得のはずのマイナカードをアノ手コノ手で実質的に強制しているからだ。河野大臣と二人三脚でマイナ保険証の利用促進を図る厚労省も、強権ぶりが度を越えている。
厚労省は先月30日の医療保険部会で、マイナ保険証の利用実績の低い医療機関に「個別の働きかけ」を行う方針を掲げた。さらに利用促進のために現行の保険証の回収を“奨励”までしている。