五木寛之「流されゆく日々」祝12000回 ギネス更新中

公開日: 更新日:

「流されゆく日々」は今、並べたような時事的な出来事を追うわけではない。むしろ、そんなことは関係ないさ、とばかりに五木さんの日々の“記憶”がときに生々しく、ときに淡々とつづられていく。

 過去の連載は何冊かの本にもなっている。それをめくっていたら、77年の暮れの号にこんな文章があった。
<この『流されゆく日々』の連載も、いよいよ、一九七七年の最後の回になった。毎日、改まって机に向かうというのではなく、その日その日の実況報告みたいな形で、排泄作用みたいに吐き出した言葉の雑然たる積み重ねを振り返ってみて、いつの間にか、大変な量になっていることに驚かされる> 

 連載2年目にして、著者自身が驚かれている。そして、95年には連載をまとめた最初の本が出て、そのまえがきで五木さん自身がこう書かれた。
<それにしても、この激動の二十年間をとりあえず中途で放り出すことなく続けてくることができたことは、一種、奇跡のような感じすらする>

 20年間で奇跡なのだから、半世紀はどう表現すればよいのだろうか。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ