ウェルビーイングな生き方を探る(上)役割意識と刹那的な価値判断に翻弄される日本人

公開日: 更新日:

 高まる政治不信に加え、性加害、パワハラがはびこる日本社会。生きづらい時代の中で幸福を追い求めることはできるのか。日本の病の背景とウェルビーイングな生き方の可能性について精神科医の香山リカさんに話を聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 ──集団内での性加害とかパワハラ、いじめなどが大きな社会問題となり、SNSの世界でも同じようなことが起きています。その背景は?

香山 ひとつは昭和時代、いやそれ以前から変わらない部分と、新たに出てきている問題があると思います。変わらない部分というのは、ある精神病理学者が指摘した“役割意識”です。たとえば女性だったら、誰々の妻とか母とかいったもので、役割イコール自分自身になってしまっている。その役割を奪われたら、所属場所にいられなくなる、排除されるという恐怖がつきまとっていて、その組織から逃げるということも考えられなくなってしまう。そういう社会がまだ残っている。

 ──サラリーマン社会も同じですね。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 3

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  4. 4

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  5. 5

    「クスリのアオキ」は売上高の5割がフード…新規出店に加え地場スーパーのM&Aで規模拡大

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    189cmの阿部寛「キャスター」が好発進 日本も男女高身長俳優がドラマを席巻する時代に

  4. 9

    PL学園の選手はなぜ胸に手を当て、なんとつぶやいていたのか…強力打線と強靭メンタルの秘密

  5. 10

    悪質犯罪で逮捕!大商大・冨山監督の素性と大学球界の闇…中古車販売、犬のブリーダー、一口馬主