トライオン 三木雄信社長(4)自著「英語は1年でマスターできる」がベストセラーに
三木雄信は2006年、ソフトバンクを退社し、オンラインの英会話サービスを提供するトライオンを設立した。33歳のときだ。
「私は当初はヤフー・ジャパンの井上雅博元社長のようにグループ企業の社長にしてもらって、上場させられたらいいなあ、なんて思っていたのです。ところが、ソフトバンクの本業になってしまった通信事業の本部長からなかなか離れることができなかった。だったら自分で起業しようと決意したのです」
そのとき三木の脳裏に浮かんだのは、教育関連事業だった。
「九州の田舎から出てきて孫社長ともいろいろな仕事ができた。それは勉強をしてきたからだと思ったんです。教育こそ最大の投資だと感じました」
三木は早速、孫社長のもとに行き相談した。すると「三木、教育で儲けたやつはおらんぞ」と言われた。しかし、それでも、三木は、孫社長の「自分の一生を懸けてもいいと思える事業ならやれ」という言葉も同時に思い出し、教育関連事業に飛び込むことにしたのだった。
eラーニングを提供するサービスをはじめたが、起業から10年は苦労も多かった。