ブラックフライデーから始まる「年末商戦」の行方は…賃上げムードと物価高がせめぎ合い
日本はどうでしょうか。国内で最初にブラックフライデーを始めたのは日本トイザらスだといわれます。14年のことでした。それから約10年が過ぎ、認知度はグッと高まっています。
日経新聞(電子版)によると、イトーヨーカ堂は11月15~26日にブラックフライデーを実施し、この間の売上高は前年同期比で5%増。日本ピザハットは実施店舗(11月13~26日)の売り上げが同10%増加しています。
一般社団法人労務行政研究所の発表によれば、23年冬ボーナスの妥結水準は昨年より1.5%増加し、1970年の調査開始から初めて全産業の平均が80万円を超えるとのことです。また経団連によると、今年の大手企業の定期昇給とベースアップを合わせた賃上げ率は3.99%。30年ぶりの高水準となりました。
コロナ禍を抜け、ブラックフライデーから始まる年末商戦に期待は高まりますが、一方で物価高の波はいまだ収まりそうにありません。消費は強いのか、それとも弱含みか。正念場を迎えています。
(IMSアセットマネジメント代表・清水秀和)