著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ニデック(上)TAKISAWAを“同意なきTOB” 永守重信会長は「M&Aの新たなモデルケースになる」

公開日: 更新日:

 M&Aは、事前に取締役会の同意を得て実施する友好的買収か、同意を得ずに強行する敵対的買収のどちらかだ。しかし、ニデックによるTAKISAWA買収のケースはどちらでもない。

 ニデックオーナーの永守重信会長兼CEO(最高経営責任者)は「敵対的でない」とわざわざ力説する。

 これまで72件のM&Aを行っており、「強引」と評されることも多々あった。

 今回のような同意なき買収は、敵対的買収と同一視されがちだが、永守会長は「M&Aの新たなモデルケースになる」と語った。

 経済産業省は「企業価値の向上と株主利益の確保に向けて日本企業にM&Aを推奨する」方向にかじを切っており、永守氏は、この指針にのっとってやったと説明している。

 TOB価格は1株2600円。TAKISAWAの株価は18年5月以来、長らく2000円台を大きく下回り、7月前半は1200~1300円と低迷していた。プレミアム(上乗せ幅)は30~40%が一般的だが、2倍以上というプレミアムは例がない。永守氏は取締役会が反対できないTOB価格を突きつけたのである。

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