第一線に生き残る「昭和元年企業」の強さの秘密 決して順風満帆ではなかった“ド根性”時代

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当時人気だった「帝国」社名の名残をとどめる

●帝拳プロモーション(帝国拳闘協会)

 帝国人造絹糸(現帝人)、帝国インキ製造所(現帝国インキ製造)、帝国蓄音器商会(現テイチクエンタテインメント)など、この頃は社名に「帝国」を付けるのがはやった時代。不世出のボクサー大場政夫など数多くの世界チャンピオンを輩出してきた帝国拳闘協会(帝拳プロモーション)もそのひとつだ。

 ちなみに、令和になってから「~アドバンス」「~トラスト」といったカタカナ社名が主流になっている。

「元日本ジュニアフェザー級王者・荻野貞行が、1926年に日本拳闘倶楽部から分派して設立した帝国拳闘協会が母体になります。20年後の終戦直後に先代の本田明(3代目)が、すでに簡略化して呼ばれていたことから、このジムの名称を正式に帝拳としました」(帝拳プロ関係者)

 本田明彦氏は父の急逝を受けて高校3年生でジムの会長に就任。二足のわらじで立教大を卒業した苦労人でもある。元々ジムは新橋にあったが、現在は神楽坂のランドマーク的存在となっている。

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