バルニバービ 佐藤裕久会長(1)飲食店を始めたキッカケは阪神大震災 食には人を元気づける力があります
レストラン「カフェ ガーブ」などを全国展開するバルニバービの佐藤裕久会長(62)は、2016年、淡路島西海岸の荒れ地をまず300坪強、購入し、それ以降1万坪まで買い増しを続け、そこに約4年でカフェや居酒屋、ホテルなど17施設を開業した。年間40万人を超える集客に成功、エリア年商10億円を売り上げている。
1961年生まれ。実家は京都西陣の和菓子屋。祖母はレストランの料理人だった。神戸市立外大時代に企業とタイアップし、ファッションショーなどのイベントを企画して稼いだそうだ。1984年、大学4年で中退。従業員7~8人のアパレルに入社している。入社半年で、ブランドの古着を集めて売り、1000万円以上の利益を出したという。24歳で独立し、パリのアパレルベンチャーと提携、輸入販売していたが、そのアパレルベンチャーが倒産。
この時、パリの路地裏のカフェで飲んだカプチーノのおいしさ、温かさが、カフェを創業する原点だ。
1988年、27歳で多額の借金を負い毎月返済に追われた。1991年「バルニバービ総合研究所」を設立、大手繊維会社の新規事業のプロデュースを任されるなど、企画屋として稼いだ。若い頃から才覚があったのだろう。1994年、33歳で借金を全額返済している。