著者のコラム一覧
村山治ジャーナリスト

1950年、徳島県生まれ。1973年に早稲田大学政治経済学部を卒業し毎日新聞社入社。1989年の新聞協会賞を受賞した連載企画「政治家とカネ」取材班。1991年に朝日新聞社入社。東京社会部記者として金丸事件、ゼネコン汚職事件、大蔵省接待汚職事件などの大型経済事件報道に携わる。2017年からフリー。著書に『特捜検察vs.金融権力』(朝日新聞社)、『検察 破綻した捜査モデル』(新潮新書)、『安倍・菅政権vs.検察庁 暗闘のクロニクル』(文藝春秋)『工藤會事件』(新潮社)など。最新刊は『自民党と裏金 捜査秘話』(日刊現代/講談社)

【東京佐川急便事件】異聞(195)法の不備を指摘し改正を促す狙い。それはあえなくついえた 

公開日: 更新日:
全国から寄せられた「金丸を許すな」のはがきや電報(C)共同通信社

 1992年9月28日、東京地検特捜部は、東京佐川急便から5億円もらった金丸信に対する20万円の罰金処分、1億円もらった新潟県知事の金子清に対する公判請求処分を同時に行い、発表した。

 特捜部長の五十嵐紀男は処分の「落差」に対する世論の反発を覚悟していた。しかし、批判の規模…

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