著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

富士通(下)国内でもトラブル続出「負の歴史」、英国史上最大の冤罪事件の今後は

公開日: 更新日:

 マイナンバーカードの利点のひとつとされるコンビニなどでの証明書交付サービスで、別人のものが発行されたりするトラブルが23年3月以降、続発した。

 時田社長は記者会見で、トラブルの原因はすべて判明したとして、「今後も次から次へと(誤発行が)起きるような事態は想定していない」と言い切った。ところが、点検作業が終了した直後の23年6月28日、新たな誤発行が福岡県宗像市で見つかった。

 6月30日、総務省は富士通とその子会社、富士通クラウドテクノロジーズ(川崎市)を行政指導した。総務省によると、富士通の法人向けインターネット回線サービス「フェニックス」がサイバー攻撃を受け、この回線を利用する1700の企業や政府機関の情報が流出した可能性があるという。

 外部からアクセス可能な状態になっていたのが原因で、サイバー攻撃によって情報を漏洩された企業が、総務省から指導を受けるのは初めてのケースとみられた。

 特記されるべきは、02年4月、みずほ銀行の開業初日にシステム障害が起きている。合併した3行のシステムの主導権争いが原因で、第一勧銀と組んだ富士通が基幹システムを富士通製にしたのがトラブルの主な原因とされた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • ビジネスのアクセスランキング

  1. 1

    ロピア(上)カトパンの夫が社長就任後に急成長 イトーヨーカ堂の7店舗を手に入れる

  2. 2

    「街のケーキ屋さん」は生き残れるか? 物価高と人件費増で倒産急増、コンビニスイーツの台頭も影響

  3. 3

    クラブハリエ 山本隆夫社長(1)バームクーヘンの大ヒットで"たねや洋菓子部門"から大成長

  4. 4

    大王製紙 井川意高元会長(1)106億円をカジノで溶かした超秀才の少年時代

  5. 5

    フランチャイズビジネスインキュベーション 山本昌弘社長(3)英会話スクール勤務からハウスクリーニングFC本部へ会員限定記事

  1. 6

    C-United(珈琲館・ベローチェ) 友成勇樹社長(4)36歳の若さで世界125カ国の中堅幹部を指導

  2. 7

    フランチャイズビジネスインキュベーション 山本昌弘社長(7)地域を支えられるFCを生み続けていきたい会員限定記事

  3. 8

    エネオスHD新社長はナルシスト?初の東燃ゼネラル出身“下剋上”トップ人事に日石組からは不満が

  4. 9

    スーパー「オーケー」創業者の飯田勧氏が死去…「関西スーパー」買収の夢はかなわず

  5. 10

    くも膜下出血で早逝「ブラックモンブラン」41歳副社長の夫が遺してくれたもの…妻で竹下製菓社長が告白

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭