単なる思い付き? 自民が社会保険財源に「金融所得」を検討か…投資促進策との矛盾に庶民は疑心暗鬼
ネット上は動揺と賛否の声が広がっている。高齢化で増大する医療や介護の保険料の財源として、自民党が株式配当などの金融所得も反映させる仕組みの議論を始めたーーなどと共同通信が報じたためだ。
金融所得は預金や株式、投資信託などの金融商品で得た所得(配当金、利子、株式譲渡益など)で、現在は他の所得とは切り離して課税される「申告分離」などの形をとっている。税率は一律20.315%で、給与所得や事業所得など所得が多くなれば税率も上がる「累進課税」とは異なるため、以前から「金持ち優遇ではないか」といった指摘が出ていた。
この金融所得への課税を強く叫んでいたのが岸田文雄首相(66)だ。総裁選を控えた2021年9月の会見で、岸田首相(当時の肩書きは前政調会長)は「令和版所得倍増計画」と称し、「中間層の拡大に向けて分配機能を強化し、所得を引き上げる」と主張。その財源として挙げていたのが「金融所得課税の見直し」だった。
■「政府の投資促進策と矛盾していないか」との声も